所蔵品詳細
解説
関東大震災後にその年内に出版された数冊のうちの1つ。本書は西田に影響を受けたとみられる「純粋意識」の立場から出発して、倫理学の根本問題を意識と道徳の原理との関係の究明に関わるとして論述を進める。
同窓会所蔵関係書籍
『実践哲学概論』『西晋一郎先生の生涯と哲学』『グリーン氏倫理学』『続 清風録』『忠孝論』『日本国体』西晋一郎 (にししんいちろう)
略歴
鳥取中学明治26年卒 広島文理大 倫理学教授
作者紹介
鳥取市丸山に西昇蔵の長男として生まれる。1893年鳥取県尋常中学校卒後、山口高を経て東京帝大に進み、1899年同哲学科を卒業した。広島高師設立とともに同校教授となり、同校が文理大学に昇格後も引き続き在職した。中学時代から温厚篤学で級友から「聖人」のあだ名を奉られた。学問的業績とともにその高潔な人柄が多くの人々に感銘を与えた。京都帝大の西田幾太郎博士とともに、倫理哲学界の重鎮であった。(1873~1943)